「オレンジだったけど、ピンクはとられちゃったの」
背の順は真ん中より少し前。
プールは苦手。
鉄棒も縄跳びも怖くてなかなか進まない。
これといって目立つところはない彼女。
お遊戯もいつもやりたい役はまわってきませんでした。
それでも、与えられたものを誰よりも真面目にこなしてきました。
そして。
ついに最後の発表会。
なんと主役を射止めたのです。
幕が上がると最初に出てきたのはちびpoeちゃんひとり。
少し声を震わせながら、全身で演じます。
その姿はとても堂々としていて。
感動が湧き上がってきます。
すべてがうまくこなせる訳ではないけれど。
できることをコツコツやる姿勢。
それはこうして身を結び、彼女をとびきり輝かせる。
眩しいなぁ。
また少し大きくなった彼女がそこにいました。