真っ暗な中で目をこらすと、小さく丸まる寝姿が見える。
読みかけの絵本はきちんと閉じて、灯りを消したようだ。
小さな寝息が規則正しく聞こえる。
「ひとりで おふろにはいる!」
突然の宣言から、寝るまでの時間に変化がおとずれました。
怖いのかお風呂場のドアは少し空いていて、シャカシャカザブーンと音が聞こえます。
耳をすませながら、夜の家事をこなせるひととき。
昨夜はひたすらボーッとしてみました。
お風呂上がりに長くのびた髪を乾かしてあげると、絵本を持って寝室へ。
読書灯をつけて絵本を読み始めます。
「なるべく はやくきてね」
一言さらっと告げて、意識はもう絵本の世界へ。
ご飯を食べさせ、お風呂に入れて、眠るまで寄り添う日々。
そのために時間を工夫したり、やりたいことに目をつむったり。
長く続いた夜のひとときが終わろうとしています。
自分の部屋で寝ると言う日もそう遠くないはず。
何かが終わってしまうようで、少し寂しくなりました。
代わりに、朝はぎゅっと抱きしめて。