決戦を終えて

  
「がんばっていってくる」「オニにまけない」

口をキュッと結び、まっすぐな眼差し。

待ちに待った節分の日。

彼女にとっては1年で一番怖い日。

その気合いを後押しするように、髪を編み、がんばれと思いを込めます。

泣いて「おやすみする!」というんじゃないかと思っていた朝。

決戦に向かう勇者のように出かけていきました。

大袈裟ではあるけれど。

なにせ昨年は西洋風のホラーな鬼に三度も捕まり、抱きかかえられ、恐怖を植え付けられたのです。

それから1年、ずっと節分に怯えていました。

仕事をしながら、時折手を止め、

「大丈夫かなぁ。大泣きかなぁ。」

早々とお迎えに行くと…

ケロッとして「いっぱいまめをなげたの!」

どうやら戦いに勝ったようです。

先生も驚いていました。

クラスの誰よりも泣き虫で、初めても怖いことも大嫌い。

そんな彼女が笑顔で帰れるなんて。

一緒に作った恵方巻も、ほとんど1本食べられました。

昨年まで食べきれなかったのに。

小さくしてやっと食べていたのが嘘のよう。

子どもの成長は目覚ましい。

ある日突然ひょいっとハードルを飛び越える。

気を抜いていたら気付かないくらいにあっさりと。

眩しいなあ。

目をそらさずに見ていたい。

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